森林の工房の日記

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チッパー刃の反転  KCM115BLB

今回マニアックな記事になります。

こんなの記事にするほどでもないと叱られるかもしれませんが、チッパーのメンテナンスの情報が皆無なのであえて紹介します。

紹介しますが、やるからには当然自己責任になります。

皆さんは真似しないでお店に出してくださいね。

共立チッパー KCM115BLB

今年も活躍していますが去年ほどではありません。去年(孟宗竹たくさんやった)の半分くらい。

それなのに今年のほうが刃の消耗が激しい。



石でも噛んだか?という位欠けてしまってる。

あまりにも欠け方がひどいので購入したお店にナイフの仕入れは純正かどうか確認したがやはり純正だということ。

メンテナンスをお願いしようと思ったが、忙しく預かっている機械が多いので置き場もないから待ってほしいと言われた。

 

そこでトルクレンチ

トネのやつ

 

を持っているので、刃の反転を自分でやろうと思った。

失敗すると全損するからおすすめしないと言われたこともあるが、説明書を数回熟読してみると

自分でできそうと思ったのである。

また、自分でやろうと思った理由がある。

理由は後述する。

愚かなと言われるかもしれないかこれも自分の経験値になるからと敢行した。

 

まずは清掃、これがやはり時間がかかる。回転刃のローターの軸に挟まったツル状のものを除去、

 

shinrinkobo.hatenablog.com

 

この記事にした同じ方法で

ノコギリで引き出すが思ったより多く詰まっていて3時間もかかってしまった。

そして回転刃の反転を試みる前にスキマゲージ0.5mmで確認してみた。組付けの時に入ればオッケーとある。

しかし入らない。

刃が消耗していればもっとゆるく入るかと思ったがそれでも入らない。

目視で見ると0.2mmに見える。右側が0.3mm

並行でなく0.5mmが入らないのだ。

 

使っているうちに動くってことはあるだろうか?

いやそれはないはず。

説明書に刃の取り付けは

110N・m

これは車のホイールを締め付けるトルクと同じくらいである。

昔自分でタイヤ交換を良くしていたが、外すときに足を使ってやっと外れるくらいだから、相当な力で締めないとそのくらいにならない。

締めるときギャってなるくらい締めるはず。

 

このことから

個人的な考察である。

隙間が正常ではなかったため、ちょっとした砂のようなものを入れてしまったとき、

(故意ではなくても多少入る)

受け刃とナイフの隙間に砂が噛んでしまって欠けたのではないだろうかと推測する。

隙間が大きければ噛まずにそのまま排出されるとおもう。

木や竹を入れたくらいでは丸くなることはあってもそんなにかけることはないとおもう。

以前孟宗竹や、かなりヘビーな使い方をしたときでもここまで欠けないで丸くなっていただけである。

今回は写真でわかるように、丸くなる前に欠けている。

 

したがって正常な隙間になるように自分でやっちゃおうと思った理由である。

購入後、お店に出して1回目の反転をしてからチッパーの性能が著しく落ちたように感じていたのも事実であり、このことも関係あるかも?と思ったのもある。

粉砕作業中によく回転刃のところ、ローターで切削くずが溜まって排出がうまくできなくなってくるのである。

購入直後はそういうことがなかった。

だからパワーダウンしているとお店に言ったのだが改善されなかった。

 

つまり、隙間が小さすぎると切削屑が小さくなりすぎる。

小さくしすぎて葉っぱや枝に含まれる水分が多く排出されて粘土のようになる。

そうすると排出がうまくできなくなって詰まる。

チップ作業をすると1時間もしないうちに回転刃のところを開けて掃除していたので

これは効率が悪い。

メーカー公称では11センチまでの枝が粉砕できるとある。

しかし、最近は8~9センチでも止まってしまう。

 

まず受け刃と回転刃の台座のクリアランスを確認。

回転刃を外して台座と受け刃は説明書によるとゲージ1mmが入るようにとある。

入れてみたが入らない。隙間も均一でない。

そのため受け刃の調整から始めた。

調整後、トルクレンチが入らないので(110N・mが締められるやつは長い)

ユニバーサルジョイントを使って斜めから締めた。強い角度は締められないが、

15度位なら締められる。

ちなみに工具はKTCまたはTONEを使ってます。

 

回転ナイフ台座と受け刃の隙間にゲージ1mm入ることを確認して本締め。

そして回転ナイフを反転して取り付け。

もちろん付ける前に

これできれいにした。

換気扇クリーナー

 

そして説明書に書いてあるように反転時は新品のバネワッシャに交換。

隙間ゲージ0.5mmが入るように調整して本締め。

本締め後も念を入れてゲージを入れて確認。

ゆっくり回転させて当たらないか確認。

問題ないので

いよいよエンジン始動。

クラッチをおそるおそる繋いでみた。

正常に回転しているようだ。

テストで枝を粉砕してみた。

粉砕スピードが早くなっているではないか!

 

 

ビフォー

アフター


わかりにくいが、アフターのほうが厚みがあることがわかる。

アフターはチップ以外に細かいクズがたくさん混入している。

 

以上、結果報告でした。

本格運用はまだなので機会があれば。。。

 

 

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